どうしてそうなのか わからない。 いつからそうだったのか 覚えていない。

ずいぶん古い記憶の中にも存在している その人。 

彼・・ 悟天は今、わたしの夫だ。

 

その夜  ベッドの中で、悟天とわたしは子供たちのことを話していた。

立派な尻尾と、すさまじい潜在能力を持って生れて来た子供たち。

とんでもない暴れん坊になる素質は十分だ。

礼儀を教え込むという意味でも、師匠に付いてのトレーニングは必要だろう。

「重力装置の段階調節を、より細かくできるようにするわ。 訓練の内容はパパに任せるつもりよ。」

「そうだね。 平日はそうしてもらって・・。 仕事が休みの日は、おれが代わるよ。」

「えーっ。 お休みの日はわたしに付き合ってよ。」

 

含み笑いをして、短いキスを繰り返しながら わたしたちはいろいろなことを話す。

「パパはね、あの子たちを超サイヤ人にさせて、

力のコントロールを楽にこなせるようにしてやりたいみたい。」

「超サイヤ人かぁ・・。」

「悟天は うんと小さい頃からなれたんでしょ。」

「うん。 空を飛べるようになる前からね。 順序があべこべだ、なんて言われたな。」

 

パパはずいぶん苦労したというし、悟飯さんだって それなりに時間がかかったらしい。

なのに お兄ちゃんと悟天は、はっきり覚えていないほど小さい頃、ごく自然に超化できたというのだ。

いったいどうしてなのか、考えられる理由。 以前 こっそり教えてもらった。

悟空さんは修行の一環で、超サイヤ人になったまま日常生活を送ったことがある。 

悟天は その時にできた子だから・・ だそうだ。

 

「あれ、ホントなのかしらね。 お兄ちゃんもそうだったのかしら?」

「さあ、どうなのかな・・・。」

悟天の手が、わたしの着ているパジャマの中に入り込んでくる。 

語尾は いつしかため息に変わって、会話が途切れがちになる。

ボタンをはずそうとするのを遮るようにして、わたしは言った。 

「ねえ、超サイヤ人になってみて。」

 

驚いた顔で、悟天は手を止めた。 「えー? そんな、戦闘でもないのに・・。」

「だって、見たことないんだもの。 ねっ、ちょっとだけ。」

大変なことが起きた時も、戦う訓練をしていないわたしは、みんなと離れて一人で避難させられた。

 

「しょうがないなあ。」 体を離して、悟天はベッドから下りた。 

「まあ、確かに ちゃんとなれるか心配だな。 もう何年ぶりだっけ・・。」

 

彼は気を溜め始めた。 顔つきが険しくなる。 

黒い瞳が翡翠色に変わり、逆立った髪は 彼の周りに漂っているオーラと同じ金色になった。

 

「すごい、 すごいわ・・・。 ホントになれるのね。」 

駆け寄って、触れようとする。

けれども腕を伸ばすより早く、悟天の手がわたしのパジャマを掴んで引きちぎった。 

「え・・? 嘘・・ 」 

何が起きたかわからず 混乱していると、あっという間にベッドの上に組み敷かれた。

「ちょっと・・ 何するのよ!!」 「おまえがしたがっていたことだ。」

 

悟天はわたしのことを、おまえとは呼ばない。

超サイヤ人になると凶暴性が増すとは聞いていたけど、まるで人が変わってしまったみたいだ。

「超化したおれに、抱かれてみたかったんだろ?」 

そう言うと彼は わたしの胸元に顔を埋め、その先端に吸いついた。 

力を込めて、強く・・。

 

「痛っ・・!」 もう片方のそれにも、指先で同じような刺激を与えられている。

「痛いったら、 ちょっと・・

「掴むってことができないからな、おまえの胸は。」

何よ。 そんなふうに思ってたわけ?

「まあ、悪くはないぜ。 子供を育てていても色はキレイだし、

「あ・・っ

一転して、ひどく優しい愛撫に変わる。 指の腹で、舌先で。 

「感度も抜群だ。」

 

しばらくそうした後、彼の手は徐々に下に降りていく。

「だが、何といっても こっちの方だな。」 

「んっ、 ・・・ 」 指が入り込んでくる。 

胸への執拗な愛撫のおかげで、そこは もう、十分すぎる程 うるおっていた。

奥深くまで、受け入れてしまう。

水をかき回すような音をわざと聞かせてから、彼は濡れた指先で わたしの最も敏感な部分を擦った。

「あ、あんっ ・・・

 

そのまま、話し始める。

「おれを悦ばせるってだけじゃない。 おまえは短い間で、既におれの子を三人も産んだ。」

「・・・。」  

「サイヤ人が少数なのは、受胎の確立が低いせいだ。 なのにおまえは・・。

戦えなくても、立派な姫君だ。」

 

別の指でさらにむき出しにした そこへの愛撫は止まることが無く、

わたしはもう、考えることができない。

「お願い、 もう ・・・ 「欲しいのか?」 

うなずいたのを確かめると、満足げな様子で 屹立した体の一部をわたしの中に埋め込んだ。

 

ゆっくりと腰を使いながら、彼は また口を開く。

「おれたちが一緒になったことには、意味があるんだ・・。」

「意、味 ・・?」 どうにか、答えを返す。

「惑星ベジータが滅亡して久しい。 生き残りが まだいたとしても、もう若くない。」

腰を押さえ込まれる。 動きが早くなってくる。

「二世同士の おれたちが、最も濃い血を残せるんだ。 

おまえがおれを選んだことには、意味がある。」  ・・・

 

「悟天、 ねえ、 悟天 ・・・ 」 喘ぎながら、呼びかける。 

覆いかぶさっている彼の、翡翠色の瞳を見つめる。

「わたしが もし、普通の 地球人の女だったら、わたしとは・・

「・・おまえはどうなんだ。」

わからない。 でも、だけど、わたしは ずっと ・・・。  

「あ、 あっ・・・」 もう、ダメみたい ・・・

「ブラ・・。」 ほぼ同じタイミングで、彼も達した。 

両腕で背中を抱きすくめて、わたしの名前を呼びながら。

 

気がつくと、悟天は いつもの黒髪に戻っていた。 いつの間にか 超化が解けている。

「うあー・・ 何かヘンなかんじ。 久しぶりだったからかな・・。」 

自分の下になっている わたしの姿に気づく。

「ブラ・・? え・・?」 顔色が変わる。 「おれが、やったの?」

「覚えてないの・・?」 力無くうなずく。 

「何を言ったのかも?」 「えっ? おれ、何か言った?」

あれは・・ 悟天の本音ではなかったのだろうか? 

彼の、サイヤ人の部分が言わせた言葉だったのだろうか。

 

悟天の手をとって、胸に当てる。 うろたえている彼に向かって わたしは言った。 

「もう一回抱いて。」

「でも・・ 「覚えてないなんてイヤだわ。 それに わたし、 耳元でささやく。

「一回だけじゃ足りないの。 ね、いいでしょ・・。」

 

その翌月、妊娠がわかった。 なんとなく、予感はあったのだけれど。

 

悟天は 前と同じように喜んでくれた。

だけど、二人きりの時には ほんの少し複雑な表情になる。 

その夜も、ベッドの中で こう言った。 「やっぱり、あの時の子だよね・・。」

 

「この子はきっと、あっさり超化できちゃうんでしょうね。」  

「もう いいよ、その話は・・。」 

膨らみ始めたおなかを撫でた後、肩を抱き寄せる。 

「悟天ったら、 まるでヤキモチ妬いてるみたい。 自分に妬くなんて、ヘンなの。」

「覚えてないのが ショックなだけだよ。」 そう言いながら、パジャマのボタンに手をかける。

「また超化したら、思い出すんじゃない?」

「・・・。」

「冗談よ。 赤ちゃんに気をつけて、いつもより そっとね。」

「わかってる。」

 

こんなふうに抱きしめられると、わたしはつい思い出してしまう。 

少し乱暴な愛撫を、波に呑まれるような快感を。

だけど あの彼は、悟天のもう一つの姿なのだ。

 

だから、やっぱり わたしは悟天が好き。

いつからなのか覚えてないけど、 どうしてなのか わからないけど。

only you

ベジブルや悟チで目にする、超化した姿でのHを天ブラでやってみました。]