032.『ママとブラ』
[ かなり初期に書いたお話なので、まだ天×ブラ感を入れていません(笑)]
学校の友達と、いつも話していること。 それは、
「恋人にするなら、どんな人がいい?」
みんな言うの。 「ブラのお兄ちゃん、かっこいいよね!!」って。
そうだなぁ。 たしかにお兄ちゃんはイケメンかもね。
パパとママのいいところが、うまくミックスされてるかんじ。
子供の頃からパパに鍛えられてるから結構強いし、頭もいい。
だけど、すっごいマザコンなんだよ。
いまでも「ママ」って呼んでるの、わたし ちゃんと知ってるんだ。
わたしの初恋は・・・いつだったんだろ。
いろんな顔が思い浮かぶ。
おじさんじゃん!!ってびっくりされるけど、ヤムチャさんのこと、好きだったな。
背が高くてかっこいいし、わたしにとっても優しいんだもの。
でも、会うたびに「ブルマにそっくりだな。」って、
ちょっと寂しそうに笑って言うのよ。
ヤムチャさんがママの元彼だって、小さい頃から聞かされてたけど
その意味を考えるようになったのは、最近のこと。
「いろんなことが、あったのよ。」ってママは言うけど、
結局、パパがとっちゃったってことよね?
昔は、もっともっと怖かったっていうパパを、ママはどうして好きになったのかな。
オシャレしてもかわいいって言ってくれないし、
自分からどこかに連れて行ってもくれないのに、
わたしがパパを大好きだってことと、おんなじ理由?
もっとオトナになったらわかるかな。
あっ。
よく言われるんだけど、わたしはファザコンじゃないわよ。
だって、パパとママ、ちょっと仲が良すぎるんだもん・・・。
友達にうちの話をすると、みんなびっくりするんだから。
そうね。 わたしの恋人の条件は、まずわたしだけを大好きだってこと。
ママよりもね。 だけど、難しいかな。
ママを好きな男の人ってみんな すごーくかっこいいし、
わたしもママが大好きだから。